長期で株式市場の動きを捉えた場合、急激な下落やリセッション(景気後退)に備え、リスク軽減をするためのポートフォリオの構築は重要となります。
◆ 資産クラス(株式、債券など)や地域の分散
◆ ハイテク株に偏らず、医療、生活必需品などにリバランス
資産運用をする上での分散投資の目的
リスクの高い資産クラスはリターンを期待出来ますが、ディフェンシブ資産(医療、一般消費財等)をバランス良く取ることで、分散投資を強化することが基本的な戦略です。
短期的な利益を追い求めるより、長期的に資産を守りながら増やすことを重視することで、経済の変動に耐えるポートフォリオを作ることができます。
リスク軽減とディフェンシブ株
リセッション時には、一般的な株式は大きな下落リスクを抱えますが、ディフェンシブ株は比較的安定したパフォーマンスを見せる傾向にあります。
景気に左右されにくい企業の株式であり、以下のような業種が含まれます。
・生活必需品セクター:食品、飲料、日用品を扱う企業は、景気が後退しても消費者はこれらの商品を購入し続けるため、安定した収益が見込めます。
・ヘルスケアセクター:医薬品、医療機器などを提供する企業は、景気に関係なく需要があるため、リセッションでも株価が比較的安定しています。
分散投資を強化することの重要性
リセションに備える為には、分散投資が極めて重要です。
特定の資産や地域に集中するとリスクが増大するため、様々な資産クラスや地域に分散投資します。
・地域の分散:アメリカ、ヨーロッパ、新興国、日本など、異なる経済圏に投資することで、特定の国のリセッションリスクを軽減できます。
・資産クラスの分散:株式、債券など、異なる資産クラスに投資することで、リセッションにおけるリスク低減をします。例えば、株式が下落しても、最近や金がその影響を緩和してくれる可能性があります。
・ハイリスク資産の比率を抑える:テクノロジーなどのハイテク株式はリターンも期待出来ますが、高ボラティリティのため、ディフェンシブ株との分散投資が必要です。
バランス型の具体事例
- 高ボラリティ
- 低ボラティリティ
- 10% Polar Capital Global Technology(全世界テクノロジー)
- 30% Guinness Global Innovators Fund(全世界株式、テクノロジー比率多+一般消費財や医療関連)
- 10% Franklin India A Acc Fund (インド株式)
- 10% Janus Henderson US Forty Fund(米国株式)
- 20% Canaccord Genuity Opportunities Fund(ファンド・オブ・ファンド/年成長実績5%程度の安定型)
- 20% Guinness Growth Multi-Asset Fund(全世界株式比率多+債券のマルチアセット)
ボラティリティが高いと価格の変動が激しく、リスクが高いとされます。
一方、ボラティリティが低いと価格の変動が少なく、安定しているということです。
* 2024年7月末データ:該当ファンドをご参照ください。